大雪高原沼(緑沼)


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12

07

2012

電子国土のソフトウェアを開発する場合の利用許諾について

電子国土のソフトウェア開発時の利用許諾手続きが簡素化された?


先日電子国土ポータルのホームページを閲覧していたら、電子国土V4の背景地図データをOpenLayersを用いて表示させるサンプルプログラムのソースコードが新たに追加されていました.これまでは基本的な地図の表示についての簡単なサンプルコードしか紹介されていませんでしたが、KMLデータによる重ね合わせ(オーバレイ)情報を表示させる簡単なサンプルなども載っています.


OpenLayersによるサンプルコードの紹介ページ: http://portal.cyberjapan.jp/portalsite/sample/index2.html
これまでこのブログで電子国土V4の背景地図データをOpenLayersやGoogle Maps API を用いて表示させるサンプルコードを紹介してきましたが、上記の電子国土背景地図の利用規約の問題があり、インタラクティブな実例をホームページ上では表示してきませんでした.


今後国土地理院が電子国土V4用のフルセットAPIを用意するつもりがあるのかどうか分かりませんが、このサンプルの紹介の仕方を見ても、電子国土V4以降はユーザがOpenLayers等の外部フレームワークを用いて自由に(勝手に?)やってくれと言うことのようです.これまで電子国土のAPIを用いて自分のホームページに地図を表示させていた人達にとってはちょっと敷居が高くなりそうですね.


このような国土地理院の方針変更?により、電子国土背景地図の利用規約とどのように整合性を取っていくのか気になったので国土地理院の利用規約のページを再度覗いて見たら、『許諾を得るための申請要領等について』というページが設けられていました.(単に今まで私が気付いていなかっただけかもしれませんが)
このページの注釈1,2によると


「注1)背景地図等データの著作権者がWebサーバから配信する背景地図等データを、リアルタイムにWebブラウザ等に読み込んで表示するWeb Map APIを用いて作成したWebサイトを公開する場合は、当該Web Map API自身の機能としてA4サイズを超える印刷機能が実装されておらず、かつ、当該Web Map APIが有している背景地図等データの複製機能が著作権法第四十七条の八で認めている範囲を超えない場合に限り、「背景地図等データを表示可能なソフトウェアを開発する場合」に該当しませんので、国土地理院の許諾を得る必要はありません。
「注2)ただし、注1)で記述したWebサイトとその他の付加機能を付与したものを全体としてパッケージとして配布したり販売したりする場合は、上記「背景地図等データを表示可能なソフトウェアを開発する場合」に該当しますので、上記申請書の提出をお願いします。

 


今ひとつ解釈に困る文言ですが、分かり難い文言を次の様に解釈してみます.


「背景地図等データの著作権者Webサーバから配信する背景地図等データ」

 → 国土地理院の背景地図データやユーザが作成したXML等の重ね合わせデータ

国土地理院の背景地図データの上にユーザの重ね合わせ情報を上乗せしてWebサーバからデータを

 配信する行為の事を言っているのでしょう.


「リアルタイムにWebブラウザ等に読み込んで表示するWeb Map API」

 → 電子国土APIやOpenLayers, Google Maps APIなどのJavascriptフレームワーク  

「Web Map API自身の機能としてA4サイズを超える印刷機能が実装されておらず」

 →(Webページを閲覧している)ユーザにA4サイズを超える印刷を可能とするような機能を実装しない


 何故A4サイズまでのプリントアウトに拘っているのか不思議でなりませんが、通常のWebブラウザを

 用いる限りユーザにA4サイズまでのプリントアウトしかできないように制限を掛けること自体技術的

 に非常に難しいのですが...

 恐らくA4サイズ以上のプリントアウトをユーザに簡単に提供するような仕組みや機能を敢えて組み込

 むなということでしょうかね?


「当該Web Map APIが有している背景地図等データの複製機能」

 → ユーザのデバイス側(PCやタブレットなど)に背景地図データを保存する機能

この場合の複製とは背景地図データを後から利用できるように手元のデバイス上にデータを意図的に保存

 する行為の事で、Webブラウザのキャッシュ(作業用の一時記憶領域)やアプリが用意したキャッシュに

 一時的にデータを蓄えることは該当しない.

 
つまり、一般のユーザが自分のホームページ上でOpenLayersやGoogle Maps API 等を用いて電子国土の背景地図を表示する機能を組み込んで外部に一般公開することは「背景地図等データを表示可能なソフトウェアを開発する場合」に該当しないので問題は無いということになります.


私のようにWordpress用の電子国土地図のプラグインを開発して一般に配布したり、カシミール3Dのようなアプリケーションを開発して一般に配布するような場合は、これまで通り国土地理院に利用許諾申請を提出しなければならないということに変わりはありませんが、ホームページ上で電子国土地図を表示させる場合の懸念が払拭されたので安心しました.

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