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05
2007
Mac OS X Tips #1 ホームディレクトリの場所を変更する
ホームディレクトリを別な場所に設定する方法 Mac OS X では個人のデータや環境設定情報は全てホームディレクトリと呼ばれる場所に置かれています.このホームディレクトリは個人毎に割り当てられていて、手元のコンピュータのハードディスクドライブやネットワークでつながれたファイルサーバ上に置かれます.家庭などで個人的にMac OS X を使用する場合には、1台のMacを単独で使用するスタンドアローン形態が普通の使い方でしょう.このような利用形態ではユーザのホームディレクトリは手元のコンピュータのハードディスクドライブに置かれます. Appleが Mac を出荷する場合、Mac OS X とユーザのホームディレクトリを単一のボリューム上に置くように設定されています.このような利用環境はシステムの運用面から見た場合決して好ましいものではないのですが、一般のユーザにはなるべくシステムの内部の構造を意識しなくても使えるようにしたいというAppleの考え方に基づくものなのでしょう.それはそれでとても理に適った方針なのですが、コンピュータをハードに使いこなすユーザ、所謂パワーユーザにとってはこのような使い方は不都合です. このような環境で長い間コンピュータを使用しているとOSのデータとユーザのデータがハードディスク上でごちゃ混ぜになり、データのフラグメンテーションが生じ易くなってしまいます.このような状況に陥るとハードディスクのアクセススピードが低下してしまい、コンピュータのパフォーマンスも悪化してしまいます.また、何かのトラブルでデータを消失する危険性が高くなります.OSの再インストールや新しいOSに入れ替えたり、データのバックアップ・リストアなどを行う事を考えると、システムの領域と個人のデータ領域は完全に切り離した方が何かと都合が良いと言えるでしょう.Macのパワーユーザであれば既にハードディスクをパーティション分割して個人のデータをシステムとは別に置かれている方も多いことと思います. そこで、今回は個人のホームディレクトリを、OS X のシステムボリューム以外に置く方法について説明することにします. Mac Pro やPowerMac G4/G5 のような大型のデスクトップマシンを除けば、内蔵可能なハードディスクは1台のみで、シングルパーティションの状態でMacが出荷されています.このままではユーザのホームディレクトリをシステム領域と分離することはできませんので、Apple標準のDikUtilityやIpartition. Drive Genuisなどのサードパーティ製ハードディスクユーティリティーを使って、ハードディスクをパーティションに分割する必要があります. 今回のテーマはホームディレクトリの場所の変更ですので、パーティションに分割する方法については別な機会に譲るとして、ここでは既に分割された別なパーティション領域(ボリューム)が存在するものとして話を進めます. 標準的なホームディレクトリの格納先 Mac OS X の初期インストール状態では、ユーザのホームディレクトリは、ルートディレクトリ直下の”Users”というディレクトリに置かれています.Finderの上では日本語環境では確か ”ユーザ” という名前が付いていたと思います. 今回実験に使用したマシン(Intel iMac)は5つのパーティション(ボリューム)に分かれていて、そのうちの”Home”という名前のボリュームをユーザのホームディレクトリ用に割り当てるものとします.ここでは名前は”Home”になっていますが、ボリュームの名は何でも構いません. MacやWindowsなどGUIベースのOSしか使ったことがない人にとって、コマンドベースの世界は少し敷居が高いかもしれませんが、コンピュータの内部を少しでも理解するには欠かせない知識ですので、この際思い切って挑戦してみて下さい. まず、Mac OS X が内部でハードディスクのパーティション(ボリューム)をどのように管理しているのか見てみましょう.”Utilities”フォルダにある”Terminal” を起動して次のコマンドを入力して見て下さい. df -m このdfコマンド以外にもハードディスクのパーティション(ボリューム)の状態を表示するコマンドは幾つかありますが、このdf コマンドが安全で手っ取り早く状態を表示できます. iMacTiger:~ yasuaki$ df -m Filesystem 1M-blocks Used Avail Capacity […]