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30

2011

新たな頭痛の種? Internet Explorer 9

Internet Explorer 9 で互換性が向上するはずが...


Internet Explorer 9の日本語版が一般に配布されるようになってから1ヶ月以上経過したが、WEBデザイナーやプログラマは新たな互換性の問題に悩まされているのではないだろうか.まだInternet Explorer 9のユーザが少ないので互換性の問題はそれほど表面化していないのかもしれないが、今後大きな問題になるのは間違いないだろう.


そもそも Internet Explorer 9 の最大の売りは、WEB標準にほぼ完全に準拠やJavascriptやWEBレンダリングの高速性だったはずだ.それにも関わらず互換性の問題が生じるというのは何とも皮肉な結果だ.勿論Microsoftが WEB標準を採り入れたことは大いに歓迎するべき事なのだが、如何せんあまりにも遅すぎた.


世の中は IE6, IE7, IE8 と目まぐるしく変わるIEブラウザの互換性の問題に振り回されて、その度毎にトリッキーな付け焼き刃的な方法で Internet Explorer に対応する方法が採り入れられてきた.世の中に出まわっているJavascriptのフレームワークやWEBサイトのCSS環境が Internet Explorer に対応させるためにかなり小細工を施してある.このことが逆に Internet Explorer 標準化の流れの足を引っ張っているのではないだろうか.


結局、現状では Internet Explorer 9でこれまでのWEBサイトにアクセスしようとすると、WEB標準ではない従来の IE7, IE8の互換モードを選ばざる負えないだろう.今後 Internet Explorer 9 のユーザが増えてくれば、互換性の問題は徐々に解消していくだろうが、 WEB関係者にとってInternet Explorer 9 はブラウザの互換性問題に福音を与えてくれたというよりは新たな苦しみをもたらしたような気がするのは私だけだろうか.


Internet Explorer に関しては過去との互換性を取るために、互換モードと呼ばれる機能が備わっていることがまた事態を一層複雑にしてしまっているのではないだろうか.Internet Explorer は IE8 で打ち切りにして、今回のIE9 を全く新しいWEBブラウザ(勿論Internet Explorerという名前も捨てて)として出していれば問題は少なかったはずだ.


いい加減 Microsoft は過去との互換性にこだわって継ぎ接ぎだらけのがらくたの寄せ集めのようなOSやアプリケーションを作るのは止めて貰いたいものだ.


有り余ったお金で慈善事業なんかに精を出したところで世の中からは金持ちの道楽程度としか思われないのだから、これまでの悪行を悔い改め、会社を清算してIT業界を綺麗にする方が余程世間の尊敬と名声を手に入れられると思うけどね....Gatesさん!

Internet Explorer 9 の互換性に関するオプション設定


Internet Explorer では、ユーザがある特定のサイトで互換性の問題が生じた場合、そのサイトを登録することで強制的に互換モードで表示させることができる.この機能は多分 IE8でも使えるので恐らく IE7から導入(未確認です)されたもののようだ.Internet Explorer 9 でこの機能をONにした場合、どのWEBブラウザレベルとの互換性を取るのか不明だが、デバッガーを起動すればブラウザの互換性に関して細かな設定が可能である.

互換モードを設定するメニュー
サイト毎に互換モードを設定するメニュー
個別にサイトを登録する
互換性の問題があるサイトを個別に登録することができる
ブラウザモードの切り替え
デバッガのブラウザモードの切り替え(主に User Agentの変更)
ドキュメントモードの切り替え
ドキュメントモードの切り替え(レンダリングモードの変更)

Internet Explorer のデバッガは SafariやChrome などのデバッガに較べるとあまりにも貧弱で使い難く、あまり使う気にはなれないが、他にまともなデバッガが無さそうなので仕方なく使うしかなさそうだ.


Internet Explorer 9 のデバッガでは、ブラウザモードとドキュメントモードという2つの互換性切り替えモードがある.ブラウザモードは ユーザエージェントの振る舞いを切り替えるためのもので、WEBコンテンツのレンダリングモードの切り替えは ドキュメントモード で行う.


流石にIE6 モードへの切り替えは無いが、現状ではまだIE6ユーザがかなりの数を占めるので、IE6 モードへの切り替え機能が欲しいところだ.


実際に切り替えて見ると分かるが、IE7, IE8, IE9 モードでそれぞれレンダリングの振る舞いが異なるので、すべてのバージョンのInternet Explorer に対応させようとすると相変わらず大変な労力を要することに変わりはない.
Lightbox 2.0 で用いられている “prototype.js” , “scriptaculous.js” などのJavascript フレームワークでは、最新版に prototype(V1.7), scriptaculous(V1.9.0) に入れ替えたら、Internet Explorer 9 の標準モードでも動作するようになったが、今度は逆に IE8 でエラーが起きるが、IE7では正常に動くという訳の分からないことになってしまった.


仕方がないので、IE8の場合のみ旧バージョンの “prototype.js” , “scriptaculous.js”を使い分けるというトリッキーな方法で回避したが、Internet Explorer 9 が主流になるまでは(なりそうもないが...)暫くこのようなことで対処しなければならないのだろう.


これら以外にもIE9標準モード で問題が生じている例として、jQueryベースの “ThickBox” が正常に表示されないことを確認している.”ThickBox” のホームページでは既に開発を止めてしまったということが書かれているので、”ThickBox”が正式にIE9に対応する望みはないだろう.現時点では対処法が見つかっていないが、このままでは”ThickBox” の代替ライブラリに切り替えざる負えなくなるだろう.




Internet Explorer 9 の互換性に関して参考になりそうな情報


・Microsoft MSDNの “Internet Explorer 9 Compatibility Cookbook
Internet Explorer 9 開発者ガイド
・『Internet Explorer 9 における変更点と 過去の IE とのコンテンツの互換性』

Google の検索で引っ掛かったコンテンツですが、正式に公開されているコンテンツかどうか不明ですので、直接のリンク先の公表は控えます.日本のMSのエバンジェリストが何かのセミナーで発表した Powerpoint の資料をPDFにしたものです.
・ “IE’s Compatibility Features for Site Developers


IEの動作モードを meta タグ等で指定する方法について詳しく書かれています.
・ “Unibrows”   


IE6 用に作られたWEBアプリケーションを IE8やIE9のタブ内で動作させることのできる IEの add-on モジュール. 日本語版のIEに対応しているかどうかは不明ですが、企業などで IE6でしか動かないWEBアプリケーションを抱えている場合には、

クライアントPCのWindows 7への移行に際して有効な手段になるかもしれません.


Browsium UniBrows Datasheet (PDF)

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