山寺(山形県)


Date/Time: 2021:04:25 15:12:17
Camera: PENTAX
Model: PENTAX K-5 II s
Exporsure Time: 1/125
FNumber: 7.1
Aperture Value: 5.7
Focal Length: 100.0

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y2trip » 4/14 22番平等寺から由岐へ

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14

2007

4/14 22番平等寺から由岐へ

4/14 22番平等寺から由岐へ


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平等寺から由岐へ


昨夜の激しい雨も朝目が覚めた頃にはすっかりあがっていた.散歩がてら外に出てみると辺りは一面の濃霧に包まれて幻想的な雰囲気を醸しだしていた.朝食を済ませ出発の準備に取りかかる.Kさんとはここでお別れをして先に行って貰った.


これまで足の裏にマメができることはなかったが、足の痛みで無理な姿勢が続いたためか、昨日1日で両方の足の裏に大分マメができてしまった.特に右足のマメが酷く、左足を庇いながら歩いていたので右足に余計な負担を掛けていたようだ.マメの水泡を安全クリップの先で穴を開け余分な水を抜き出し、マキロンで消毒をする.キネシオテープで念入りにテーピングを施し、足の裏にマメができないようにする.出発準備に手間取り、宿を出た時には8時を過ぎていた.


雨上がりの舗装された道を歩いていると、四国名物の強大な青いみみずがにょろにょろと道路の上を這っている.このみみずを初めて見たときには驚いて思わず後ずさりしてしまった.太陽の光が当たると表面が虹色に輝いてとても綺麗だった.


県道284号線から国道55号線に合流する地点で国道を横切って左側の車線に渡ろうとするが、車の往来が激しくなかなか道路を横切ることができない.ようやく車の間隙を突いて道路を渡ることができたが、国道を歩くのは気が重い.大型バスやトラックが猛スピードで駆け抜けて行く.その度に菅笠が飛ばされそうになり片手で菅笠を押さえながら歩いた.釘打トンネルに入るとすさまじい轟音と車の排気ガスで目眩がした.トンネルを抜けた先に釘打遍路小屋があり、休憩させて貰ったが国道沿いの休憩所は何となく落ち着かず、直ぐに休憩所を後にした.


殆どのお遍路さんは薬王寺まで近道となる国道55号線をそのまま日和佐方面へ向かうが、例えどんなに近道だったとしても山沿いの国道を歩くのだけは嫌だった.国道を離れ県道25号線を由岐方面へ向かい、由岐から海岸線沿いに日和佐に入る海ルートを行くことにした.


県道25号線を歩いていると、徐々に足の痛みが増してきた.やはり舗装された道路では足に相当な負担が掛かってしまうようだ.歩いているうちにだんだん足取りが重くなり、いつものように歩けなくなっていた.道端の自販機の横で休憩をしていると今朝龍山荘を出てきたという2人組の男性お遍路さんが通りかかった.この2人の後を追うように私も歩き出したが、みるみるうちに2人の姿が見えなくなった.


由岐坂峠付近を歩いていると、道路下の崖の斜面に夥しいゴミが散乱していた.ペットボトルや空き缶、お弁当のパックやら粗大ゴミまで、見ていてとても痛々しい光景だった.恐らく車に乗っている人達がこれらのゴミを捨てていくのだろうが、車でこの道を通っているかぎり道端のゴミなんて気付かないだろう.四国に限らず田舎になればなるほど車に頼った生活になってしまうのは致し方がないが、たまには自分の脚で歩いて見ないと自分たちが如何に車社会に毒されているのか気付かないだろう.


誰が貼ったのか分からないが、どこの遍路休憩所にもまるで遍路がゴミを道端に捨てて行くのがけしからんと言わんばかりの注意喚起のビラが貼られていた.少なくとも歩き遍路が道端にゴミを捨てているところなど見たこともないし、そのような行為を行う筈もないのだがこのようなビラが貼られているのは一帯どういう訳だろう.車やバスツアーの団体遍路さんたちの事は分からないが、少なくともこのようなゴミ捨て行為から一番縁遠いのは間違いなく歩き遍路だろう.


由岐坂峠の頂上付近に差し掛かるとどこからともなく潮の香りがしてきた.海だ海の匂いだ.海が近いのだ.峠の頂上から向こうに真っ青な海が見えた.徳島を発って以来久しぶりの海を見て心が躍った.潮の香りに誘われるように峠を下って行くが、足の痛みがどんどん酷くなっていく.やはり下りの舗装路は痛めた足には酷のようだ.


このまま遍路を続けているといつまで経っても足が治らずにどんどん悪化してしまい、終いには完全に歩けなくなりそうだった.騙し騙し中途半端に歩き続けるような事をしないで、思い切って遍路を休んで、足が状態が良くなってから遍路を再開した方が良さそうだ.由岐まで行けばJR牟岐線で徳島まで戻る事ができる.それに徳島まで行けば土曜の午後でも診察してくれる病院があるかもしれない.今日の予定を変更し、由岐駅で遍路を一旦打ち切り、徳島に戻って暫く療養することにした.


由岐駅で着替えて次の徳島方面の列車が来るのを待った.駅にはミニ水族館のような施設があって、付近で捕れる魚が水槽の中を泳いでいた.12:34分発の徳島行き普通列車に乗り徳島へ引き返すが、ローカル線の各駅停車は信じられないぐらい通過待ちの時間が長い.徳島まではわずか45km程度の距離なのに1時間40分も掛かってしまった.それでもこれまで三日もかけて歩いてきた身にとっては信じられないくらいのスピードだ.


徳島駅のベンチに腰掛け、携帯で駅前のビジネスホテルの予約をしてから、土曜の午後でもやっていそうな病院を探そうとしたが診察時間まではなかなか分からなかった.どうやって病院を探そうかと考えあぐねていると、かなりの年配のおじいさんが私に近づいてきて、『お遍路ですか』と話しかけてきた.お遍路の途中で足を痛めて、その治療のため一旦徳島まで戻ってきた所だというと、良かったらこの納め札をお持ち下さいといって金色の納め札を差し出して下さった.この方は三重県のMさんと言う方で、もう何度もお遍路をされているとのことだった.金色の納め札を持っているところを見ると先達さんなのかもしれない.今回はお遍路とは別な用事で徳島へ来ていて、これから三重県の松坂まで帰る所だと言う.無事遍路旅が続けられる事を願っていますと言ってくれた.


ホテルのチェックインを済ませ、シャワーを浴びて一休みした後、フロントにお願いして土曜でもやっていそうな病院を探していただいた.病院に電話をすると午後4時30分までに病院に来れば、診て貰えるということなので、これから伺います言って大急ぎでタクシーで病院へ向かった.病院に着いたときには4時半を少し過ぎていたが、予め連絡してあったので無事診察を受けることができた.


外科の先生に足の状態を診て貰ったところ、X線写真では特に骨には異常はなさそうなので暫く安静にしていればそのうち治るだろうと言われた.疲労骨折ではないかと疑っていたが、とりあえず骨折ではなさそうなので安心した.この後暫く温泉療養にでも行こうかと思っていたが、先生の話では痛めた部分は冷やした方が良いということなので温泉療養は諦めて、徳島近辺で安静にしていることにした.隣の薬局で5日分の湿布を受け取りホテルに戻った. 


起点
 
経由地
 
終点
区間距離
累積距離
備考
山茶花
 
 
JR牟岐線 由岐駅
11.0 km
11.0 km
 
JR牟岐線 由岐駅
 
 
JR 徳島駅
列車で移動


この日の歩数: 21,435 歩 【累積歩数:337,471 歩 】 歩行距離:11.0 km【累積歩行距離:178.9 km 】


宿泊先: 徳島 東急イン 
      【TEL 088-626-0109, FAX 088-626-0686】
      〒770-0834 徳島県徳島市鴨島町元町1-24
      http://www.tokyuhotels.co.jp/ja/TI/TI_TOKUS/index.html

      シングル  8,245円 (込み込みプラン: 朝食付き)
      洗濯機・乾燥機 (なし)



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