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01
2013
大雪山トレイル 2013秋(二日目)
紅葉の黒岳から白雲岳避難小屋へ
黒岳ロープウェイ5合目→黒岳→黒岳石室→北海岳→白雲岳→白雲岳避難小屋 [9/18 2013]
台風の後遺症が長引き前日の行動計画が完全に狂ってしまったが、何とか層雲峡温泉まで辿り着けたので2日目は丁度見頃を迎えた黒岳の紅葉を眺めてから、北海岳を経由して今夜の宿泊予定地である白雲岳避難小屋へ向かうことにした.ロープウェイを使わずに登山道をトコトコ登って行くことを考えたが、登山道が荒れていて歩き難いそうなので今回はロープウェイで5合目まで行き、そこからリフトを使わずに登山道をのんびり登って行くことにした.
ロープウェイの待合室のお土産コーナーを眺めていたら、旭川駅近辺で入手に手こずったガス缶が売られていた.層雲峡温泉は観光地だけあってコンビニもセブンイレブンとセイコーマート(北海道で一番ポピュラーなコンビニ)の二軒を利用できる.層雲峡ユースホステルでもガス缶が入手可能だった.
昨日よりも天気はましだったが、相変わらず強い風吹いている.ロープウェイは辛うじて運行しているようだが、ゴンドラが風に揺られて振り子のように揺れている.ゴンドラが支柱に近づくと鉄塔にぶつからないようにスピードを落とすがちょっと不安だ.
5合目からは登山道を歩いて登ったが、ここを歩いて登る人は殆ど居ないようで結局7合目まで歩いていたのは私だけだった.黒岳頂上を目指すのであればせめて5合目から登り始めないと物足りないような気がするのは私だけだろうか.7合目からは一気に登山客が増えるが、中にはジーンズにスニーカーなどの軽装の観光客も登っていた.黒岳の登山道は整備されて歩き易いので天気が良ければスニーカーでも何とか登れるのだろう.
途中で帯広から来たというおじいちゃんに捕まり、暫く話をしながら一緒に歩く羽目になった.おじいちゃんが心臓発作でも起こされたら大変なので、無理なペースにならないように気を使いながらゆっくり登っていたのでかえって疲れてしまった.
黒岳の紅葉は丁度見頃で斜面が緑、黄色、赤と変化する様はとてもカラフルで見応えがあった.黒岳の頂上は強い風が吹き荒れていてとても寒く、大部分の登山客は直ぐに登ってきた道を引き返していた.頂上付近はガスで殆ど視界が効かなかったが、強い風にガスが流され時折晴れ間がのぞくというような目まぐるしく変わる猫の目天気だった.
黒岳石室でちょっと休憩してからお鉢平を時計回りで北海岳へ向かった.お鉢平から流れてくる川を渡り北海岳へ向けて登り返す.周辺には所々雪渓が残っていたが、このまま解けることなく冬を迎えるだろう.北海岳の頂上はなだらかな丘の上といった感じで山という感じがしないが、頂上標識にはエビの尻尾状の氷が付着していた.白雲岳分岐の手前には大きな雪渓があり分厚い雪が残っていたので、このまま融けずに再び雪に埋もれてしまうだろう.白雲岳からは後旭岳や高根ヶ原からトムラウシ山方面へを一望することができる.今回は時間が無いので諦めざる負えないが、来年こそは十勝岳から旭岳までの大雪山ロングトレイルを敢行しようと思う.白雲岳の避難小屋は避難小屋という名前が付いてはいるが通常の無人の避難小屋とはちょっと違っていて、夏山シーズン中は管理人が常駐していて一泊1,000円(テントは300円程)を支払うという珍しい形式だ.正確には「大雪山国立公園上川地区 登山道維持管理連絡協議会」という団体(会長は上川町長)が協力金として任意(ほぼ強制かな)で徴収しているものだ.冬場は管理人はいないので、協力金を徴収されることはない.営業小屋とは違い管理人が世話をしてくれるわけではないが、周辺の山の状況を教えてくれたりアドバイスを貰えたりするので何かと心強い存在だ.
黒岳の石室も避難小屋的な存在だが、こちらは確かリンユウ観光という地元北海道の企業(層雲峡や札幌藻岩山などのロープウェイを運行している)が運営している有料(確か2,000円+毛布代1,000円くらい)の小屋だ.食事は提供されないがビールやカップラーメン、ペットボトル飲料水などの販売を行っているようだ.
この日の小屋利用者は25〜30名くらいだろうか.小屋は2階建てになっており二階の空きスペースに案内された.二階には既に14〜15名程がおり、皆シュラフを広げて各自が持ち込んだストーブを並べていた.この小屋では部屋の床に直にストーブを持ち込んで良いので、みな自分のスペースでストーブを用いて調理していた.
夕方から一段と寒さが増し、夕食を食べ終わる頃には外はミゾレ交じりの雪になっていた.先日泊まった北岳の営業小屋とは違い、避難小屋の中は皆和気あいあいとしていて楽しい一夜を過ごすことができた.本当に山好きな人達だけが集まり、それぞれが自分のスタイルを踏襲しながら他人と付かず離れずの適度な距離を保ちつつ一夜を共有するというものは良いものだ.来年もまた白雲岳の避難小屋を利用することにしよう.
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