4
17
2017
大峯プチ奥駈け(1日目4/15:和佐又口→大普賢岳→小笹ノ宿)
吉野の桜の季節にちょっとだけ奥駈け
1日目(4/15: 和佐又口 → 大普賢岳 → 小笹ノ宿)
いつものように奈良県内の宿に前泊し、朝一番のR169ゆうゆうバスで和佐又口へ向かう.この日は大和上市駅に1本早い電車で到着した.バス停では5〜6組程度がゆうゆうバスを待っており、何時もより乗客が多いかなという程度だった.ところがその後の電車が大阪方面から到着すると、数十(少なくとも50人以上は居たはず)人がバス停に列を成したが、当然ながらR169ゆうゆうバスは座席数15の小型バスでとても全員収容できないのは明らかだ.
大部分の人達はバスに乗るのを諦めてタクシーを拾おうとしていた.予定よりも10分以上遅れて何とか大和上市を出発したが、最初の停留所となる宮滝という停留所で乗客は殆ど降りてしまった.どうやら吉野山の桜見物を兼ねて上千本までハイキンする人達のようだ.道理で爺婆連中が多い訳だ.
バスの乗客はこの先からはほぼ私一人になってしまった.バスの運転手さんと雑談(都会のバスなら怒られてしまいそうだけど、田舎のバスではこれも立派な仕事だと思う)しながら、この辺りの見所など色々と教えて貰った.バスの車窓越しに山の斜面から強い風に煽られて山火事の煙のようなヒノキ花粉が巻き上がっている.花粉症の人がこの光景を見たら卒倒しそうだ.
和佐又口バス停から和佐又ヒュッテへ向かうが、今回は舗装道路を歩いて谷コースとでどの程度時間の違いが生じるのか調べるのが目的だ.和佐又ヒュッテで登山届けを提出してから和佐又山経由で大普賢岳へ向かう.午前11時ぐらいで駐車場には数組の車しか駐まっていなかったので、今日は登山客は少ないようだ.後でこの理由が分かったが、この時点では山の上の様子は知る由もなかった.
昨年は笙ノ窟まで登っているので、今日はその先の大普賢岳の頂上を目指すのが目的だ.昨年の奥駈けでは大普賢岳の巻き道を通るという痛恨のミスをしたので、今回は大普賢岳へのリベンジだ.途中で大普賢岳から下りてきた数組の人達とすれ違うが、皆アイゼンを装着していた.どうやら上の方はかなり雪が残っているようだ.
小普賢岳の手前の石ノ鼻という所で伊勢から来たという男性と少し山談義をした.朝大台ヶ原方面への道路のゲートが開いていたので、大台ヶ原ドライブウェイに入ったら途中で作業員のオジサンに怒られて引き返したと言っていた.大杉谷から大台ヶ原方面へのコースはとても素晴らしいというので、この次の連休で大杉谷を歩く事を計画しよう.
この日は大普賢岳の頂上アタックを実施した人は少なかったようで、皆小普賢岳辺りで引き返したようだ.アイゼンが無い状態でどこまで行けるかは判らないが、とりあえず行けるところまで行ってみることにする.雪は腐れ雪の部分が大部分なので、キックステップさえきちんと行っていれば、上りは何とかなりそうだ.
小普賢岳から大普賢岳へのコース取りを間違えてしまったが、何とか大普賢岳の頂上へ辿り着くことができた.残念ながら天気はイマイチで昨年の様な快晴の絶景は望めなかった.
大普賢岳から小笹ノ宿までの尾根沿いのコースは昨年踏破しているが、深いところで2メートル以上はありそうな雪に覆われていて、コース取りに迷う.数歩毎に雪を踏み抜いて膝まで埋もれてしまう.深いところでは腰までスッポリ埋まってしまう. 数日前に歩いたと思われる足跡がほんのうっすらと残っている部分もあったが、自分でルートファインディングするしかない.
雪に悪銭苦闘の末ようやく今夜の宿泊予定地である小笹ノ宿に辿り着いた.小屋に入った途端に雷鳴が響き渡り、激しい雹混じりの雨が降ってきた.どうやら大気は非常に不安定なようだ.
当然ながらこんな状況ではこのコースを歩いている人など居る筈も無く、小笹ノ宿の狭い床を独り占めだった.普通ならこんな山奥で一人きりになるのは恐いと思うかもしれないが、不思議と恐怖心はない.疲れてはいるのだが、マットととの相性が悪く、何度も寝返りを打たなければならず、殆ど眠る事ができなかった.
Zoom Level: Bearing(Heading): Pitch: Grid Interval: