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2018
後方羊蹄山(ひらふコース〜真狩コース)
羊蹄山トレイル
地元北海道では後方羊蹄山(しりべしやま)と記述する事は殆どなく、単純に羊蹄山(ようていざん)として親しまれている、コニーデ型の富士山タイプの単峰だ.頂上部分は富士山と同じようにすり鉢型の大きな火口を有している.
羊蹄山頂上へ向かう登山コースは4つ有り、倶知安側からの比羅夫(ひらふ)コース、南側の真狩コース、南東側の喜茂別コース、北東側の京極コースが登山道として整備されている.これらのコースの内、一般的に利用されているのが比羅夫コースと真狩コースの2つで、今回は比羅夫コースから登り真狩コースで下山することにした.
羊蹄山は一般的には日帰り登山の山であるが、九合目に避難小屋が有るので、日没や御来光目当てに一泊二日で訪れる人達も結構居るようだ.避難小屋は夏山登山シーズン中は管理人さんが常駐しており、大雪山の白雲岳避難小屋と同じように、利用者は1000円の協力金を払って利用することになる.羊蹄山や避難小屋の利用に関する詳しい情報は、倶知安町のホームページ『羊蹄山情報』を参照すると良いだろう.
比羅夫コースは登山口から一合目付近までは台風で倒れた木が多く、登山道が倒木で塞がっている部分が多かったが、九合目までは単純なコースで全般的に歩き易かった.九合目から先はコースが複数に分かれ、避難小屋へ向かうルートと頂上火口淵へ向かう2コースに分かれる.
今回は先に頂上へ寄ってから避難小屋へ向かうことにした.富士山と同じように巨大な火口淵の廻りを一周する事が可能だが、南側の半分は岩場の痩せた淵の上を歩くことになるので、風が強い場合は南側の火口淵は避けた方が良さそうだ.
初日の天候はイマイチで、登山中は殆どガスっていて景色を眺めることができなかったが、午後遅くになって頂上付近は時折晴れ間が覗くようになり、それなりに頂上からの景色を堪能することができた.今回の目的の一等三角点探訪も無事果たすことができた.
羊蹄山は登山口以外には給水可能な場所はないので、残雪シーズン以外は水の確保に苦労する.今回も4リットル近くの水を背負っての登山となり結構しんどかった.避難小屋は建て替えられたばかりで、中は綺麗で快適な小屋だった.この季節小屋の外は氷点下まで下がるが、小屋の一階のストーブに火が入っていたのか、小屋の中は暖かく夜中は暑くて寝袋を外すくらいだった.
日没、翌朝の御来光共にガスって居て望むことができなかったのが残念だった.真狩コースで下山したが、比羅夫コースよりも素直で歩き易く、初心者向きのコースだった.6合目から下の真狩登山口までは雨の中の下山となり、びしょ濡れになってしまったので、麓の真狩温泉に立ち寄って一風呂浴びることにした.大きな温泉施設ではないが、入浴料も500円と安く、羊蹄山を一望できる露天風呂は格別だ.施設のスタッフの方々も親切で、天気の良い日にゆっくりと真狩温泉を訪れることにしようと思う.
午後の時間が空いていたので、ニセコの奥に有るちょっと鄙びた感のある五色温泉旅館の温泉に立ち寄ってから、札幌へ戻ることにした.この季節は大雪山では初雪と紅葉を同時に楽しめるのだが、ニセコ付近の紅葉はもう少し先の様だ.
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