10
09
2012
東海道 吉原宿散策(村山古道:田子の浦→広見公園)
村山古道を歩く(田子の浦→広見公園)
歌川広重 東海道五十三次 吉原宿 左富士 [ Template: PD-Japan-oldphoto ]
昨日は雨のため急遽予定を変更して精進湖口へ向かったが、三連休最終日の今日は天候にも恵まれたので村山古道の地図を購入するため東海道の吉原へ向かった.午前中から歩き始めることができれば夕方までには村山浅間神社まで辿り着くことができるが、田子の浦海岸に着いたときには既に午後一時を廻っていたので、とりあえず今日は行けるところまで歩いて見ることにした.
田子の浦と聞けば古典に造詣が深ければ万葉集の山部赤人の短歌を思い出す人が多いと思うが、私のようなおやじ世代は小学校の社会科で習った田子の浦のヘドロ公害のイメージの方がどうしても先に立ってしまう.尤も現代は付近の製紙工場からはヘドロは排出されていないので昔の公害の」が酷かった頃の面影は無い.
『田子の浦にうち出でて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ』 山部赤人
世間一般では小倉百人一首に採られているこちらの歌が人口に膾炙しているが、 万葉集では
『田子の浦ゆうち出でて見ればま白にそ富士の高嶺に雪は降りける』
となっており、新古今集の編纂過程で変えられてしまったようだ.
現在の田子の浦海岸は巨大な鉄筋コンクリート製のテトラポッドで海岸線を埋められてしまっており、歌に詠まれたような光景はなかなかイメージできないが、晴れて富士山がすっきりと見えていれば、歌に詠まれたような光景が展開していることだろう.
1:30PMに田子の浦海岸で海水に足を浸してから富士山の頂上を目指して出発するが、山道とは違い街中ではきちんと地図を見ながら歩いていないと直ぐに道を外れて何度も彷徨い歩く羽目になってしまった.吉原本町商店街にある『東海道表富士』で村山古道の地図を購入した.
山と高原地図と同じユポ紙に印刷されており、一部1000円で販売されている.『富士山村山古道を歩く』(畠堀操八)の別冊付録的な扱いの地図で、おそらく村山古道に関する唯一の市販地図ではないだろうか.
【追記】池尻大橋(目黒区)にある日本地図センターの店舗でもこの地図が販売されているのを見かけた.村山古道の地図を見ながらのんびりと村山浅間神社へ向かうが、日没が近づいてきたので広見公園でこの日の行程を打ち切ることにした.帰りは吉原駅ではなく富士駅から電車に乗ることにした.広見公園から富士駅までは一時間ちょっとだった.
村山古道を歩く(地図編) サイズ:380mm (W) x 1,070mm (H)
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