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2014
吉野山
西行さんが愛した吉野山の桜
西行は数多くの桜の歌を詠んでいるが、中でも吉野の桜を題材にした歌は数え切れないくらい有る.西行が若い頃から晩年まで何度も吉野を訪れていたようで、吉野の山奧に籠もっていた時期もあると言う.西行さんの頃の吉野山と現在の吉野山ではまったく状況が異なるだろうが、西行さんが愛して止まなかった吉野山の桜を見に出掛けることにした.
春立日よみける 何となく春になりぬと聞日より 心にかかるみ吉野の山 [山家集 雑1062]
吉野山梢の花を見し日より 心は身にもそはず成にき [山家集 春66]
吉野山去年のしをりの道かへて まだ見ぬ方の花を尋ねん [聞書集 240]
吉野山谷へたなびく白雲は 嶺の桜の散にや有らん [山家集 春110]
吉野山桜にまがふ白雲の 散りなん後は晴ずもあらなむ [山家集 春132]
花も散り人も都へ帰りなば 山寂しくやならんとすらん [山家集 春157]
白川の梢を見てぞ慰むる 吉野の山に通ふ心を [山家集 春69]
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吉野山が日本屈指の桜の名所で桜の季節には大勢の花見客が訪れることは知っていたが、平日にも関わらずもの凄い人出で参道を歩くこともままならなかった.訪れていた花見客の多くは高齢者なので土日も平日も関係ないような人達ばかりだ.吉野山は修験道の聖地で修行の場だった筈だが、現在の吉野山はただの世俗的な観光地なのだろう.
西行庵から谷筋を隔てた向かい側の斜面の樹木が切り倒されて裸地化されていたが、ここに桜の樹でも植えるつもりなのだろうか.自然に生えた山桜はとても愛しいが、観光目当てで無理矢理植えた桜の木々は不自然で痛々しい.