夕日に沈む礼文島(利尻航路)


Date/Time: 2017:09:20 17:34:11
Camera: PENTAX
Model: PENTAX K-5 II s
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FNumber: 22.0
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y2trip » 5/4 宿毛から松尾峠を越えて愛南町へ

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04

2007

5/4 宿毛から松尾峠を越えて愛南町へ

5/4 宿毛から松尾峠を越えて愛南町へ


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朝8時過ぎチェックアウトを済ませせるとそのまま松尾峠の登り口の方向を目指して歩き始めるが、遍路道に合流する場所が分からず暫く辺りをうろついていた.ようやく遍路標識を発見して遍路道に合流することができた.


松尾峠の遍路道の廻りには蜜柑畑が広がっており、四国のみちにも指定されているので標識も整備されていてとても歩き易い快適な道だった.遍路道から少し外れた所に子安地蔵のお堂があったが、まだ新しいお堂で通夜堂としても泊まれるようになっているので、野宿派にとっては格好の宿泊場所だろう.


峠の頂上が近づくにつれ視界が広がり、振り返ると眼下に風光明媚な宿毛湾を見渡すことができる.素晴らしい眺めだ.これで天気が良ければ言うことなしなのだが、あいにくの曇り空で見通しは今ひとつだった.標高300mの峠の頂上には昔の藩の境を示す石碑が建てられており、かつてはこの道が土佐と伊予を結ぶ主要な街道だったことを偲ばせる.昔はここに峠の茶屋があって、道行く旅人がここで一休みしていたらしい.昭和の初めに宿毛トンネルが開通するまでは皆この峠道を往き来していたと言う.


峠の休憩所に腰をかけ往時の賑わいを想像してみる.今では歩きの遍路さんやハイカーぐらいしかこの道は通らないが、昔の街道の面影を残すとても心地よい峠道だった.長く厳しかった修行の道場もここで終わりである.土佐に別れを告げ菩提の道場である伊予の国へ足を踏み入れた.


峠を下りた所に小さな神社があり、その横に真新しいとても綺麗な公衆トイレが建てられていた.廻りには田圃しかないので明らかにお遍路さんのために建ててくれた施設なのだろう.今回の遍路旅では歩いていてトイレに困った記憶は殆ど無かったが、女性の歩き遍路にとっては行く先にトイレがあるかどうかということはとても切実な問題のようだ.このような施設を提供してくれた地元の方々に感謝しながらありがたくトイレ休憩させていただいた.


一本松という所の手前から国道56号線を行く近道と県道299号線を通る昔の遍路道があったが、国道嫌いの私は迷うことなく昔の遍路道を選んだ.道の途中に県道をバイパスするように遍路道が設けられていて、その道を歩いていると、傍らの田圃でおじさんが手植えで苗を植えていた.今では手植えを行うことなど滅多にないので、暫く田植えの様子を眺めていた.


おじさんが一緒にやってみないかと誘ってくれたが、マメが潰れてぐちゃぐちゃになっている傷だらけの足を田んぼの泥の中に入れるわけにも行かず、泣く泣く断念した.おじさんの話では去年は東京から来ていた若い女性のお遍路さんが田植えを手伝って行ったという.こんな自然に囲まれた田圃で有機農法で育てられたお米はさぞかし美味しいことだろう.


暫く川の土手沿いの長閑なコースが続き、やがて愛南町の街中に入った.40番の観自在寺は愛南町の中心部にある比較的小さなお寺だった.観自在寺の境内で横浜のOさんと再開した.Oさんとは二日前に宿毛大橋ですれ違ったのでもうとっくに先に行っていると思っていたのでどうしたのと聞くと、Oさんは四国にいる知人に会っていたのだという.Oさんも相変わらずのマイペースで四国を満喫しているようだった.Oさんも今夜は私と同じ旭屋という旅館に泊まるというので、久しぶりに一緒に歩くことにした.


連休中と言うこともあり愛南町の街中は結構賑やかだった.何でも今日は愛南町の大漁祭りで魚のつかみ取り大会が開催されているという.街の中を地元の人達が皆タモ網とバケツを片手につかみ取り大会の会場へ向かって歩いていた.大漁祭りの会場は国道沿いにあったのでちょっと寄り道をして行くことにした.


会場では地元の特産品が沢山売られていて、揚げたてのじゃこ天を買って食べた.まだお昼も食べていなかったので丁度良かった.じゃこ天の横では不思議な形をした正体不明の物が売られていた.いったい何だろうと思ってしげしげ見ていると、亀の手と書かれている.えっ? 亀の手??? 本当に亀の手かと思って驚いていたら、亀の手のような形をした貝の一種だと教えてくれた.


もっと会場でお祭りを楽しんでいたかったが、まだ先が長いので会場を離れ宿のある内海へ向かった.国道56号線を歩いていたら地図には載っていない遍路道の標識を見つけたので、国道を逸れてそちらの道を歩くことにした.


畑の中の細い道を歩いていたら途中で道を間違えたらしく、行き止まりになってしまった.道を尋ねたくても人が見あたらない.近くに農家の母屋が見えたので道を尋ねに行ってみた.こういうときのOさんの行動力にはいつも感心させられた.私ならわざわざ農家の母屋まで行って道を尋ねるのは気が引けるのだが、Oさんは戸惑うことなく農家に向かっていった.


あいにく家には誰も居ないようだったので、しばらく辺りを彷徨いていたら山の斜面から草刈り機のエンジン音が聞こえた.だれかが山の斜面の蜜柑畑で草刈りをしているようだ.エンジン音のする方へ行ってみた.農家のおじさんが蜜柑畑の下草を刈っていた.


おじさんに国道に出る道を尋ねたがこの先かなり回り道をして行かないと行けないらしい.おじさんが軽トラで国道まで送ってくれるというので、お言葉に甘えさせて貰った.軽トラの座席に3人座るのは窮屈なので、Oさんは助手席、私は軽トラの荷台に載せて貰うことにした.おじさんとOさんとの間でどのような話になったのかは分からなかったが、一旦おじさんの家に立ち寄ることになったらしい.


おじさんの家の前にあった大きな倉庫のような作業場で絞りたてのみかんジュースを振る舞ってくれた.まさに絞りたての果汁100%みかんジュースでとても美味しかった.みかんの種類は忘れてしまったがお土産に沢山蜜柑をいただいた.


再び軽トラの荷台に乗り険しい山越えの林道の道を国道まで送っていただいた.林道と言っても軽トラが辛うじて通れるぐらいの細く危なっかしい道で、ちょっと運転を誤れば谷底へまっしぐらというようなとてもスリリングな道だった.そこをおじさんはフルスロットルで軽トラをぶっ飛ばしていた.


細い道で道端の木の枝が道路の上を覆い被さるように生い茂っているので、木の枝が容赦なく荷台の上の私に襲いかかる.雨で濡れた滑りやすい軽トラの荷台から振り落とされないように必死でしがみついていた.


本当に命が縮まる思いだった.ようやく国道に付いたときには正直ホッとした.道を間違えたおかげでとても親切な農家のおじさんにも会えたし、命が縮まるようなスリリングな体験もできてとても楽しかった.


午後3時頃に今夜の宿旭屋に着いたが、ちょっと早く着きすぎたせいかまだお風呂の準備ができていなかった.この宿は結構大きな宿で、この日は一般の宿泊客で満室のようだった.この日のお遍路は私とOさん、それに区切りで東京から来ていた40代くらいの会社員の女性だった.


大きなお風呂は快適だったが連休中の特別料金ということで一泊 8,500円もした.普段は6,500円程度らしいので、連休中に稼げるだけ稼いでおこうということなのだろう.


東京から来ていた女性のお遍路さんは携帯電話を間違って服と一緒に洗濯機に入れてしまったらしく、水浸しになった携帯電話を私たちに見せてくれた.液晶画面にまで水が染み込んでいて傾けると水面が波のように揺れている光景に3人で大笑いしていた.


この女性は明日宇和島まで歩いて、そこから東京へ帰ると言っていた.連休を利用して区切りで来ている人達はようやく体がお遍路に慣れる頃にはもうお遍路は終わりなのだろう.通し打ちで廻るのとは別な苦労があるのだろう.



起点
 
経由地
 
終点
区間距離
累積距離
備考
ホテルマツヤ
松尾峠、一本松
40番 観自在寺
19.7 km
19.7 km
県道299号ルート
40番 観自在寺
 
 
旭屋
10.3 km
30.0 km

この日の歩数:45,937 歩 【累積歩数:1,114,945 歩 】 歩行距離:30.0 km【累積歩行距離:674.0 km 】

宿泊先: 旭屋 【 TEL 0895-85-0071 FAX 0895-85-0327 】
      〒798-3701 愛媛県南宇和郡愛南町柏372
      洗濯機 乾燥機: 有り(乾燥機はコイン式)


連休中のシーズン料金ということで 8,500円程度(普段よりも2,000円くらい割高?)




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