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2021

ESS TechnologyのチップがMouser Electronicsから入手可能に

ESS Technologyのチップが入手し易くなった模様


旭化成マイクロデバイス(AKM)の九州工場の火災により、AKM製の半導体製品が市場に出回らなくなってしまい、数多くのオーディオメーカが製品製造計画の大幅な変更を余儀なくされている.さらに、この所の半導体チップの世界的な需給のアンバランスにより、縁の下の力持ち的な半導体製品もどんどん入手が難しくなってきている.


TEACのNT-505xとUD-505xという新製品が9/18に販売されると言うニュース記事が載っていたので内容を確認すると、DACチップがAKMのAK4497からESSのES9038 Q2Mに変更になっていた.AK4497の継続利用が無理なので、仕方がなく他社製品に切り替えたのだろうが、何故ES9038 Q2Mという廉価版のDACチップを選択しているのか首を傾げたくなる.変更したチップがESSのフラグシップのES9038であるのなら納得なのだが、5万円も値上げしておきながら、使っているチップはヘッドフォンDAC用の安物(ES9038の1/6程度)だ.


DACチップだけで音質が決まる訳ではないので、このような廉価版のDACチップでも徹底的なチューニングによって、AK4497にも負けない音質が達成できたのなら文句はないが、そうでないのであれば明らかにチップ不足を言い訳にした便乗値上げだろう.


ES9038 Q2Mのスペック等を調べようと色々検索していたら、Mouser Electronicsのホームページが目に留まった.自作系の人たちであれば、Mouser Electronicsについては説明の必要がないだろうが、Digi-Key, RS Components などと同じような、パーツのオンライン販売を手掛ける大手の一角である.


ESS Technologyのチップに関しては、これまで特定の代理店を通じてしか入手することができず、NDA締結などの面倒な手続きや代理店との商取引の問題があり、一般のユーザがESSのチップを入手するのは難しかった.AKMの製品はDigi-keyなどから簡単に入手できたが、ESS Technologyのチップに関しては一般的な流通経路には載っていなかった.


それが今回、ESS Technologyの方針変更?によりMouser Electronicsを通じて一般に販売されることになった模様だ.更にこれまで、NDAを締結したユーザだけに公開していたチップのデータシートまでもが、広く一般に公開されている.


AKM製品が壊滅状態の中で、疾うの昔にデジタルオーディオから手を引いてしまったBurr-Brown(現TI)も充てにならず、最後の望みのESS Technologyが全面的に製品を一般に開放してくれたのが唯一の救いだろうか.


穿った見方をすれば、この所AKMに押されて劣勢気味のESS社がライバルの窮地に乗じて、一気に市場の勢力を奪い取ろうとしているだけかもしれない.まあ、理由はともあれデジタルオーディオの自作派にとっては今回のESS Technology社の一般向け販売開始は朗報だろう.


 ・Mouser Electronics : ESS Technology 製品リスト
 ・ES9038PRO Datasheet

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