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2017
のんびり黒戸尾根(甲斐駒ヶ岳)
念願の黒戸尾根をのんびりお散歩
南アルプス北部の山々でまだ登ったことの無かった甲斐駒ヶ岳に登る事ができた.簡単に登頂することができる北沢峠からのコースという選択肢もあるが、それではあまりにも安易過ぎるので、昔ながらの由緒正しき登山道である黒戸尾根コースを登ることにした.
朝一のスーパーあずさ号を利用すれば初日に七丈小屋まで辿り着く事も可能ではあるが、新宿を出発したのがお昼を過ぎていたので、初日は黒戸尾根登山口のある尾白渓谷のキャンプ場でテントを張って、翌朝から登り始めることにした.11月初旬の3連休と天候にも恵まれ、尾白渓谷周辺のハイキング客で結構賑わっていた.
竹宇駒ヶ岳神社 ⇒ 黒戸山 ⇒ 七丈小屋(テント場)
二日目の朝にキャンプ場を出発して黒戸尾根を登り始める.思っていたよりも快適で心地良い森の中の登山道だったが、左足のかかとが靴擦れしてしまい思うように歩けない.Sirioの本格的な革仕様の登山靴なので、普通は時間が経つほど自分の脚に馴染んで快適になる筈なのだが、何故か時間の経過と共に靴擦れを起こす事が多くなった.ソールの張り替えをお願いして、一度リセットして貰う事にした方が良さそうだ.
足取りが重く想定していた時間よりも大幅に掛かっているが、今夜は七丈小屋のテント場でテントを張るので、時間を気にせずにのんびり登って行くことにする.朝方は結構晴れてはいたが、時間が経つにつれてどんどん雲が多くなってきた.
黒戸尾根コースは標高差2,200mの長く急な斜面を登らなければならずかなりハードなコースなのだが、この日も麓から日帰りでピストンを行っている人達が結構いた.テントを担いで日帰りする人は居ないだろうが、トレランスタイルで挑戦している人も居たりするなど、皆それなりに脚力に自信のある人達のようだ.
午後に入ると甲斐駒ヶ岳の上部はガスに包まれてしまい、山容を伺い知ることが全く出来ない状態になってしまった.日帰り組で頂上から下りて来た人達から様子を聞くと、上部では雪もちらついているということだったので、テントを張った後での頂上アタックは諦めることにした.七丈小屋の二段に分かれた狭いテント場の下段は、6~7組のテントを張ると少し窮屈な感じがする.テントを張り始めた頃にはかなり強いあられ混じりの雪になっていた.
七丈小屋(テント場) ⇒ 甲斐駒ヶ岳 ⇒ 北沢峠
寒くて殆ど寝ることができなかったが、翌日は打って変わって快晴の朝を迎えることができた.心配していた積雪は2~3cm程度で、注意深く慎重に足を運べば登りではアイゼンがなくても何とか歩けそうだ.八合目の御来迎場から望む甲斐駒ヶ岳は素晴らしかったが、頂上まではまだまだ険しい岩場が続くので、これ以上雪が深くならないことを願って頂上へ向かった.
甲斐駒ヶ岳のシンボルとも言える2本の刀剣が刺さっている巨大な岩を巻き、鳳凰三山と富士山をバックに写真を撮る.カメラの設定が何かの拍子で変わってしまい、完全な露光オーバー状態になってしまっていることに気付かず、これ以降の写真がどれも皆完全な露出オーバーとなってしまった事が悔やまれる.
頂上は北沢峠から登ってきた人達が居てそれなりに賑やかだ.頂上から360度見渡せる景色はこれ以上の景観はないと言うぐらいの格別なものだった.何時間でも頂上に留まっていたい所だが、晴れていても風がとても強い氷点下の環境ではとても耐えきれないので、後ろ髪を引かれる思いで北沢峠へ向けて下山することにした.
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